顔をかざすだけ入場できるハイテク“超”児童館、子どもたちの反応は? NECの顔認証システムで来場者の安全とスタッフの業務効率化を実現

» 2019年03月06日 10時00分 公開
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 地域活性化を目指した取り組みが今、全国各地で増えている。山形県の北西部、日本海に面した城下町・鶴岡市と港町・酒田市を中心とする庄内地域もその1つ。その中でも、2014年に創業したヤマガタデザイン(山形県鶴岡市)は魅力ある街づくりを先導するリーダー企業だ。

 同社は、慶應義塾大学先端生命科学研究所を核として研究所やベンチャー企業が集まる「鶴岡サイエンスパーク」の不動産開発運営会社としてスタートしたが、庄内地域の企業から出資を受けて事業領域を拡大。現在はホテル、カフェレストラン、集合住宅、農業施設、情報発信を行うWebメディアなど、庄内地域全体をデザインする地域主導型の街づくり企業へと活動範囲が広がっている。

photo ヤマガタデザインの代表的な事業。年々活動範囲が広がっている

 ヤマガタデザインの榎本拓巳さん(事業推進部門 情報システムマネージャー)は、「ビジョンである“庄内地域に必要だけれど足りないもの”をデザイン・提供する地域主導の民間会社として、分野横断的なビジネスを展開しています」と説明する。

 そんな同社は2018年11月、鶴岡サイエンスパークの一角にドーム型の施設が目を引く全天候型の“超”児童館「KIDS DOME SORAI」(キッズドームソライ)をオープンさせた。この施設は「子どもの本能と創造性が爆発する遊び場」をコンセプトに、地域の子育て環境充実化を目指して作られた。

photo ドーム型の大屋根が特徴的なKIDS DOME SORAI

 「この地域の子どもたちは放課後を自宅で過ごすか、学童保育や塾に通うことが多いです。冬場や天気が悪い時に遊べる場所が非常に限られている一方で、親御さんからは『子どもを安全に遊ばせたい』『点在するコミュニティーをつなぐハブのような場所が欲しい』といった声が挙がっていました。このような思いに応える、子どもたちがストレスなく安心して過ごせる児童館のような施設が必要ではないかと考え、地域に開かれた子どもたちのためのソライを設立しました」と、榎本さんは施設を設立した経緯を語る。

 榎本さんによれば「ソライ」は江戸時代の儒学者である荻生徂徠(おぎゅう そらい)の名前から名付けられた。庄内藩校の致道館(江戸時代の学校)が「徂徠学」を教学とし、自主性を重んじた教育に取り組んでいたことに敬意を表したという。

会員制施設だが“会員カード”はない その理由は

 “全天候型児童遊戯施設”をうたうソライの建物は、山形県産のスギやカラマツを使ったドーム状の大屋根が目を引く。屋内には屋根近くまで張り巡らせたネット遊具や、木製のバンク(傾斜)などを備える遊具エリア「アソビバ」と、1000種類を超える素材と200種類の道具を使って自由に工作やアートが体験できる工作室エリア「ツクルバ」で構成している。0歳から12歳の子どもと保護者を対象に、会員制(※)の施設として運営している。※ビジター利用も可能

photo 地元の木材をふんだんに使った「アソビバ」エリア。ロープやネットが張り巡らされ、自由に遊ぶことができる
photo 1000種を超える素材と200種を超える道具を使って自由にものづくりができる「ツクルバ」エリア
photo さまざまなワークショップも不定期で開催している
photo ヤマガタデザインの榎本拓巳さん(事業推進部門 情報システムマネージャー)

 「子どもたちがいつでも何度でも来られるように、会員になっていただくことをおすすめしています。入館には手続きが必要ですが、ソライをオープンするにあたり、この入館手続きをどのような方法で行うかが課題でした」(榎本さん)

 ソライのオープン前、ヤマガタデザインでは会員カードの発行を検討していた。しかし、発行にはコストと時間がかかる。子どもに持たせると紛失するリスクも高く、その都度再発行の手間がかかり、発行枚数が増えるほどコストアップにもつながる。さらに会員カードを貸し借りすれば、“なりすまし”による入館もできてしまう。こうした課題によって会員カードの導入は断念した。

 会員カードに代わる入館手続きの方法を探していたところ、山形で開催されたあるIT展示会で見つけたのがNECの顔認証システムだった。

 「顔認証なら子どもたちは何も持たずに入館手続きを行える──これだとピンときて、導入の第一候補として検討しました。一方で、成長によって顔つきが変わる子どもを正しく認識できるかという不安もありました。そこでNECと社員の子どもたちの協力を得て、子どもの顔認証が実用に耐えられるか入念な検証作業を行いました」(榎本さん)

photo ソライの受付。右側に備え付けられている2つの箱それぞれに顔認証用のカメラがある(※レイアウトは取材時のもの)

 NECの顔認証技術は世界最高レベルの高い認証率精度(※)を誇っており、検証でもその精度の高さは実証できた。しかし、子どもの成長は早く、顔つきも変わる。リスクヘッジのためには運用まで含めたトータルでの対応が必要というNECからの提案もあり、会員資格の更新時に子どもの顔画像を撮り直すという運用を行っている。特に成長が著しい3歳未満の乳幼児については、保護者に顔認証を行ってもらうなどの対応を行った。これらを踏まえても十分にメリットを享受しながら実用できていると榎本さんは話す。

(※NECの顔認証エンジンは米国政府機関主催の顔認証技術コンテストにて、4回連続首位の評価を獲得)

わずか3カ月で導入完了 顧客満足度向上と業務効率化を実現

 検証作業を含めた導入作業期間はたったの3カ月しかなかったが、「NeoFace顔認証システム導入セット」はパッケージ化されているため、ノンカスタマイズで短期導入できたことも見逃せないポイントだ。今回も2018年11月のソライオープンと同時に、無事本番稼働を始められた。

 受付にはカメラを内蔵した箱を設置し、そこに来場者が顔を向けると瞬時に認証が完了する。

photo 顔認証の様子。カメラに顔を近づけるだけで即座に認証が行える(※レイアウトは取材時のもの)
photo ヤマガタデザインの土屋陽子さん(ソライ部門長)

 さらに、この顔認証システムは会員情報を管理する予約システムと連携しているので、受付では「誰がいつ入館したか」「予約されているか」といった情報が分かる。

 ヤマガタデザインの土屋陽子さん(ソライ部門長)は、「顔認証をパスすると『ピンポン』と鳴って緑ランプが点灯し、ダメだと『ブー』と鳴って赤ランプが点灯する仕組みです。こうした遊び心を取り入れたことで、子どもたちも顔認証を入館時の楽しみとして捉えているようです」と評価する。

 もちろん苦労はゼロではない。実際に現場で受付業務を行っている同社の鷲尾瑛未さん(ソライ受付担当)は、認証に手間取ることもあると正直に話す。

photo ヤマガタデザインの鷲尾瑛未さん(ソライ受付担当)

 「顔認証を初めて行う子どもたちの中にはカメラの前に立つのを怖がったり、逆に興味がありすぎてカメラに近づきすぎたり、認証に推奨されている真顔ではなく笑顔になってしまったりと、認証に手間取ることがないとはいえません。しかし、いったんコツをつかめばオペレーションはスムーズになり、入館手続きで来場者をお待たせする時間は激減します。ソライでは、休日は1回2時間の予約制で約200人のお客さまがいらっしゃいますが、顔認証による入館手続きでなければ、とてもさばききれません。スピーディーに入館できるので、子どもたちにも保護者の方々にも満足いただいています」(鷲尾さん)

 ソライのオープン前、受付担当スタッフは3人程度が必要と想定されていた。しかし、顔認証を使った入館手続きであれば、2人でも十分に運用できており、1人分の業務を削減する効果が得られたと考えているという。顔認証システムの導入効果として、業務効率化にもつながっている。

「顔認証=防犯」だけじゃない

 情報システムを統括する榎本さんは、NECの導入支援やサポート体制も導入に役立ったと高く評価する。

 「顔認証の導入を決定してからソライのオープンまで、時間が限られていました。それにもかかわらず、セッティングなどにこだわって多くの要望を出したため、NECの担当者の方はずいぶんと苦労されたと思います。しかし、私たちの疑問や課題に対しても、1つ1つ丁寧に対応していただけました」(榎本さん)

 ソライの業務効率化に役立っているNECのNeoFace顔認証システム導入セットだが、榎本さんは今後もさらに活用の幅を広げていきたいと考えている。

 「ソライには、1人で遊びにくる小学生もたくさんいます。そうした子どもたちが入館したのと同時に、保護者の方へ見守りメールを自動送信するといった機能を、さらにソライの運営を手伝ってくれる高校生ボランティアの勤怠管理や、顔認証技術の笑顔推定機能などを使って館内の遊びや学びに活用するといったことも考えられます。今後はきめ細かいサービスやエンターテインメントを提供する手段としても、顔認証とその周辺システムを活用できるものと期待しています」(榎本さん)

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 顔認証を使った入退場システムといえば、「防犯」「セキュリティ」が主な目的だと考えられがちだが、今回のソライでの活用事例は、“子どもたちが日常で最新技術に触れられる”といった観点からも親和性が高く、利用の可能性も広がっている。

 今回のNeoFace顔認証システム導入セットをはじめとするNECのテクノロジーで、あなたも自身のビジネスを1歩先に進めてみてはいかがだろうか。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2019年3月31日

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