ものづくりを進化させる次のキーワードは「工場と本社の密な連携」――その意味とは?

長年にわたってシステム面から日本のものづくりの発展に貢献してきた横河グループ。同社は製造業のさらなる進化を支援すべく、ERPソリューション「Microsoft Dynamics AX」の提供にも積極的に取り組んでいる。そんな同社が掲げる「制御系システム×情報系システム」のビジネスコンセプト“現場−経営 直結ソリューション”がもたらす価値とは? 日本マイクロソフトでDynamicsビジネス本部長を務める日隈寛和 執行役が、横河ソリューションサービスの奈良寿社長に聞く(以下、敬称略)。

» 2014年10月06日 10時00分 公開
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製造業を進化へと導く「現場−経営 直結ソリューション」とは?

photo 横河ソリューションサービスの奈良寿社長

日隈 横河ソリューションサービスは当社のERPソリューション「Microsoft Dynamics AX」の普及拡大に向け、もはや欠くことのできないパートナーと言えます。これは貴社の優れた提供実績や、顧客から獲得した厚い信頼により「マイクロソフト ジャパン パートナー コンファレンス 2014」で「ERPコンピテンシーアワード」を受賞したことからも明らかでしょう。

 今回は、貴社のそんな強さの秘密についておうかがいします。まずは横河グループの事業概要と、そこでの情報ビジネスの位置付けについてお聞かせください。

奈良 横河グループは、計測機器や制御系システム、情報系システムなどに携わるメーカーとして、日本の製造業や社会発展に貢献することを掲げています。その実現に向け、顧客企業の生産現場で長年培ってきた制御技術を核に、今では国内だけで約8000人、グローバルでは約2万人体制で工場運営のサポートに取り組んでいます。

 さらに2013年には、顧客が抱くあらゆる課題にワンストップで対応するため、当社の前身である横河ソリューションズと横河フィールドエンジニアリングサービス、横河電機の一部事業を「横河ソリューションサービス」として統合しました。現在はこの新体制で情報系ビジネスに注力しています。

日隈 情報系ビジネスに本格的に注力し始めた狙いは何でしょうか。

奈良 その根底には、顧客への貢献度をさらに高めたいという想いがあります。

 国内の製造業はすで成熟状態にあり、海外市場も近い将来、同じような状況に直面するとみられています。われわれの顧客でもある製造業が付加価値の高いものづくりに挑む上では、安全性向上や操業効率化、省エネルギー化といった新たな課題への対応が欠かせないのです。

 こうした課題の中、横河グループとして製造業をいかに支援すべきか――その1つの方策として当社が導き出したのが、制御系システムだけでなく情報系システムも含めて一貫したソリューションを提供することです。

 企業は制御系システムと情報系システムをうまく組み合わせて導入すれば、製造現場だけでなく、工場から企業全体を取り巻く情報をリアルタイムで把握できます。これにより、工場を含めた企業のライフサイクル全体を俯瞰して新たな業務改善に乗り出せるはずなのです。

伊藤忠製糖がDynamics AXを採用した理由

photo 日本マイクロソフトでDynamicsビジネス本部長を務める日隈(ひぐま)寛和 執行役

日隈 横河グループは2008年にDynamics AXの提供を開始し、既に20社を超える導入実績を誇っています。中でも、2014年に導入を果たした伊藤忠製糖様は最新の導入事例の1つと言えるでしょう。同社がDynamics AXを採用した理由や、貴社がパートナーとして選ばれた背景をお聞かせください。

奈良 伊藤忠製糖様のERP導入プロジェクトの目的は、社内に散らばっていた情報を統合して経営のさらなる合理化とスピードアップを図ることでした。同社の旧システムはデータの集約/分析機能の両方に問題を抱えており、その打開策を模索していたのです。

 そこで当社が提案したのが、MES(製造実行システム)やLIMS(品質管理システム)、PIMS(操業情報管理システム)などの生産に関わるシステムとERPシステムをスムーズに連携させることで、業務の簡素化と効率化を実現するというアプローチでした。これは、現場を熟知している当社だからこそ実践できたものでしょう。

 それをきっかけに、伊藤忠製糖様はDynamics AXを本格的に検討し始め、Microsoft Officeとの親和性やカスタマイズのしやすさなどを総合的に判断し、最終的に、プロセス製造業に特有の要件や商慣習にきめ細かく対応した当社の独自テンプレート「YOKOGAWA日本的商習慣」を適用したDynamics AXへとリプレイスを決めたわけです。

横河グループのノウハウをERPに結集、顧客との新たな「懸け橋」に

日隈 情報系システムとしてDynamics AXを提供する上で、横河ソリューションサービスならではの強みはどこにあるのでしょうか。

奈良 それは、化学や医薬品、食品、飲料など幅広い業界における豊富な知識やノウハウを持っていることです。

 当社のコンサルタントと開発部隊は長年にわたり、プロセス製造業を中心とした現場でのシステム構築を支援してきました。そこで得られたノウハウを基に導入コンサルティングを提供し、既に数多くの顧客企業と信頼関係を築き上げています。これはDynamics AXを提案する中でもわれわれの“財産”と言ってもいいでしょう。

 当社にとってDynamics AXは、顧客企業にさらなる貢献をしていく上での“キラーソリューション”に位置づけられます。従来のアプローチでは「制御」の切り口でしか提案稼働ができませんでしたが、Dynamics AXによって「経営管理」の視点でも顧客と対話できるようになりました。つまり今では現場業務だけでなく、顧客の“事業そのもの”にも貢献できるようになったのです。

国内製造業の海外進出も支援、ものづくりの次の一手に

photo

日隈 横河ソリューションサービスにおけるDynamics AXビジネスの今後の展望をお聞かせください。

奈良 これまでの提案活動を通じ、国内企業の「事業効率アップ」に対する潜在ニーズは決して小さくないと肌で感じています。

 さらに言えば、大企業だけでなく中堅企業でもERPの利用が拡大する余地が十分にあるとみています。これらのニーズを掘り起こすため、今後は日本マイクロソフトとの協業をさらに強化し、製造業だけでなく非製造業の顧客への提案活動にも力を入れる計画です。

 また、日本の製造業が次々と生産拠点を海外に移す中、その動きをどれだけ当社がサポートできるかも拡販に向けたカギになるはずです。すでに中国や東南アジアの一部地区では、技術者が導入支援や保守サービスを提供できる体制を整備しています。こうした一連の取り組みを通じ、国内外を問わずDynamic AXビジネスを拡大させていく所存です。

日隈 本日はどうもありがとうございました。

Microsoft Dynamics フォーラム 2014

Microsoft Dynamics フォーラム 2014

記事内でも触れた伊藤忠製糖のERP導入事例をはじめ、多くの著名ユーザー企業が登壇。ビジネス成長を支える新システムとしてMicrosoft Dynamicsを選んだ理由などを赤裸々に語ります。概要&お申し込みはこちらから


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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2014年10月19日

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