Synology製無線LANルーターでWi-Fiを構築する際のポイントを丁寧に解説。
タブレットの導入やオフィスのフリーアドレス化など、無線ネットワークを活用した働き方改革を進めている企業も多い。そうした働き方の多様化で1つのポイントとなるのが「人とともにあるインターネット環境」だ。
有線で接続したデスクトップPC時代は、論理的なネットワークが物理的な場所によって縛られていた。ノートPCと無線ネットワークによって、その物理的な呪縛からは解き放たれたものの、逆にオフィスのどこでも無線ネットワークが使えることの重要性はますます高くなっている。フリーアドレスで自席がなくなっても仕事に支障はないが、無線ネットワークに接続できなければ仕事にならない、という人は多いだろう。
だが、オフィスや店舗の空間をくまなく無線ネットワーク接続可能にしようとすると、無線ルーターの設置場所がなかなか悩ましい。理想的にはスペースの中央の天井に設置するのがよいが、天井にケーブルと電源を引っ張った上で本体を取り付けるのは工事が必要になることが多い。さらに本体をリセットする場合や故障の際の取り外しなど、メンテナンス作業には難がある。
そこでお勧めしたいのがメッシュWi-Fiだ。メッシュWi-Fiは2018年から普及が加速した感がある、今の無線ネットワークのトレンドともいえる技術だ。1台のアクセスポイントでエリア全てをまかなうのではなく、複数台のアクセスポイントを協調させることで広い範囲をくまなく網羅できる。トレンドということもあり、各社からメッシュ対応ルーターが次々と登場している状況だ。その中でも、スモールオフィスや店舗用にお勧めなのがSynologyの無線ルーター「MR2200ac」である。
メッシュ対応ルーターに限らず、無線ネットワークの製品はクライアントとの互換性のため、基本的には共通仕様を採用している。単純なスペックだけであれば横並びに見える製品も多い。本稿ではメッシュWi-Fiを構築する場合のポイントから、SynologyのMR2200acを選ぶ理由を紹介する。
メッシュWi-Fiを構築するときのポイントはざっくり3つある。要件を満たす構成を簡単に構築できること、利便性が高く高速であること、そして安全であることだ。
1つずつ見ていくことにしよう。
MR2200acのネットワーク構成はプライマリアクセスポイントと呼ばれる、ルーターやモデムに接続するものと、それを拡張するWi-Fiポイントの2種類からなる。そのため、有線接続はプライマリアクセスポイントだけでよく、サポートエリアを広げたい場合は無線のWi-Fiポイントの方だけを追加していけばよい。LANケーブルが1本しかいらないので工事も不要だ。
MR2200acのセットアップはスマホアプリ「DS router」から行う。まずはプライマリアクセスポイントとなる個体を設定する。なお、プライマリアクセスポイントとWi-Fiポイントのハードウェア上の違いはない。ほとんどの項目はアプリが自動的に最適な設定を検出、設定してくれるのでほとんど迷うところはないはずだ。
Wi-Fiポイントの追加もDS routerから行う。
既にSynologyの無線ルーター、RT2600acを導入している環境であればRT2600acの子機としてMR2200acを導入することもできる。
MR2200acを追加するだけで簡単にメッシュ化できるので、RT2600ac導入済みのところならばぜひ検討してほしい。逆に、RT2600ac未導入の場合はMR2200acのみで構成した方が安価にメッシュ環境を構築できる。RT2600acはMR2200acよりもサポート範囲が広いというメリットはあるが、MR2200acのみで構成した場合とは異なり、必ずRT2600acがプライマリアクセスポイント、MR2200acが子機、となる。MR2200acのファームウェア自体もRT2600acの子機専用として更新される。
なお、MR2200acを追加したメッシュを構成するためにはRT2600acのOS、SRMが1.2以降である必要がある。メニューに「Wi-Fiポイント」が出てこない場合はSRMのバージョンを確認しよう。
オフィスの来客向けにゲスト用Wi-Fiを提供したい場合にもMR2200acなら簡単だ。
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提供:Synology Japan
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2019年3月20日